近所のスーパーで女性老人がスーパーでレジ打ちのバイトしているのをよく見かける。
見た印象からすると65歳前後。
子育ても終わり第二の人生を楽しんでいるのだろうという老人もいる中、彼女は夕方から閉店時間まで働いている。
スーパーのバイトにありがちな機械的な対応ではなく、非常に丁寧な接客態度のため背中がくすぐったくなる。
お釣りを渡されるときに手が触れると手の冷たさにびっくりするのだが、バイトにありがちなイヤイヤ働いている感じもなく応援したくなる。
しかし、自分の教えられてきた老後の生活予想からすると65歳前後の老人が働いているというのは自営業者以外ありえなかった。
彼女には全く悪くないのだが正直なところ、自分の未来を見ているようで非常に心が痛くなりスーパーに行く気がなくなるのが悲しい。
彼女を見初めてから3ヶ月程度は経った頃だろうか。
胸のバッチにはいまだに「研修中」のラベルがはられている。
3ヶ月もするとだいたいのバイトはひと通りの仕事を覚えて研修中から卒業するだろう。
しかしいまだに研修中。
よくよくレジ打ちの様子を見ているとスピードが他のバイトと比べて極端に遅い。
きっと客が押し寄せるピーク時に捌き切れないからであろうとも予想できるためこれが研修中の理由かなとも思う。
じっと見ていると分厚いレンズのメガネをかけていながら、遠い目をしてPOSレジのモニターを見つめている時間が長いことに気がつく。
これが一番気になった。
POSレジモニターの大きさに対して文字が見づらいのである。
確かに30代の自分からみてもPOSレジモニターの文字は少し小さめだ。
加えて押すボタンが多いので、作業内容が覚えきれずさばくスピードが落ちているのではないだろうか。
作業内容が覚えきれないのは個人の力量が問われるところだが、年々老化する視力に対応できるようなPOSレジモニターの作り方は考慮されているとは思えない。
コンビニなどでも老人が働いているのを見ることがあるが、この手のレジ操作は次第に老人も使用する可能性を考慮した作りに変わっていくのだろうか。
本格的に老人を労働力として採用していくのであれば、レジを操作を極端に簡単にしていかないと客がさばけない気がする。
今の環境に合わせてもらうのが経営側からしたら当たり前ではあるが、老人労働者の身体状況も踏まえて設備投資をしておく必要もありそうだ。
今年はディープラーニングの手法が登場し、人工知能の発展が目覚ましいであろうとされているニュースが毎日湧き出ている。
将来的にはスーパーのレジ打ちは飛行機の荷物検査のようにコンベアに流してスキャンしたら会計ができるような感じで機械がやることになるだろう。自分の未来の仕事がまた一つ減っていく。
人材不足、定年後も働らいて刺激がほしいという需要もあり60代のシニア・高齢者でも働く人が増えている。
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